20代の頃、国内Bライを所持し、ラリーを学んだ。
全日本ラリー選手権の、チームいすゞのドライバーだった師匠にしごかれた。
俺の乗っていたクルマは、トヨタスターレット2ドアクーペ、FR、1,000CCのKP61。
フロントディスク、ステアリングはロック・トゥ・ロック3回転のラック&ピニオン、
フェンダー・ミラー。軽量、速い、パーツが豊富。
新車で買って、師匠と一緒に、これをラリー仕様にする作業をした。
まず内装はがし(これが大変だった)。
ミッションをクロスミッションに換装。ブレーキパッド強化。
エンジンのアンダーガード装着、フューエルタンク換装。タンクガード装着。
ショック換装。タワーバー装着。6点式ロールバー設置。消化器装備。キル・スイッチ装備。
PIAAのドライビングランプ1対装着、リレー及びスイッチ取り付け。
プラグケーブル換装。プラグ交換。ラリーコンピュータ設置。シフトレバーノブ換装。
レカロを2席、サベルトの4点式。知人からナルディのウッドのステアリングを貰う。
冬用タイアにピンを撃ち、ワンセット造る。(当時はマカロニも禁止では無かった)
師匠から、まず教わった事・・
・ダサいドリフトはするな、グリップでいけ。(グリップの方が確実に速い)
・コーナー侵入時、ブレーキは最後まで踏むな。全開か、ブレーキ踏んでるか、その2つの状態しかない、と思え。
(スローイン・ファーストアウトしてたら負ける)
・夜間の山道を走る場合、路を見ても次コーナー対応に間に合わないから、上を見て森の様子で次のコーナーに対応しろ。(電線が通っている路であれば電線を見て電線が走っている方向に切れ)
・原則、レース中は、「まっすぐ走る」事は無いと思え。車体は必ず右か左に向いているから、そのつもりでいろ。
・カウンターはカンと練習で覚えろ。
~いまでも、この教えは頭に入っている。
このスターレットは、気持ちよく走った。
小気味いい、というか、敏感。
師匠の選んだクロスミッションのギア比が絶妙だった。
山で崖から落ちたことは1回あったが、(キル・スイッチのおかげか)事なきを得た。
国内のラリーも、規制、規約が、当時とは大幅に変わっている。
あのころのラリーは熱かった。WRCも、全日本ラリー選手権も。
いま、なんか興味が持てない。
ファクトリー・チームが金に飽かしたマシンが強いから勝つ。
ハイブリッド車やスマート・カーでラリー?wwww
ラリーってのは、「原始的な徒競走」だ。
もう、ラリーに、良い時代は来ないだろう。
哀しい事だが。
(´・(ェ)・`)